12月11日。しばらくサボっていたが、久々の日記だ。
スリーグッドシングス(3 good things)とかいうものがある。アメリカの心理学者、マーティン・セリグマン教授が提唱したストレス解消方法で、ポジティブ思考のエクササイズとして認知行動療法でも用いられているらしい。
内容は実に簡単。寝る前に、その日会った良いこと(good things)を3つ書き出すというものだ。
個人的に認知行動療法と言って思い付くものといえば「自分に向けて手紙を書く」といった程度だった。調べてみたら、自分を大切にしてくれる人のように手紙を書くといいらしい。思いやりのある人が、自分にやさしく語りかけてくれるように。「親愛なるエヴァン・ハンセンへ……」といった様子で……。
冗談はともかく、その日あった良いことを3つ書き出すってのは確かに良い。「今日は嫌な日だったなぁ」と思う夜も、「でもまぁ、こんなこともあったから最悪ではないか」という気持ちになるかもしれない。不幸は単純に幸せで相殺できるものでないにしろ、あるに越したことはないのだから。
さらに言えば、これをすることによって日々の小さな幸せに気付きやすくもなるかもしれない。ハッピーを3つ挙げるノルマがあるのだから、つねにハッピーを探し続けることになる。それによってアンテナの感度が良くなり、今まで何とも思っていなかったことに幸せを見出すことができるのだ。道端で小さい紫の花を見つけたことも、散歩をしているコーギーと目が合ったことも小さな幸せだ。
なにより日記向きである。書くことに困らなくなりそうだ。
ということで試しに今日の出来事を振り返ってみよう。
まず16時に起きた。最悪では?1日終わりじゃん。
申し訳ない。どうか落ち着いてほしい。その右手を下げてくれ。影が生まれるのは光があるからだ。どんな物事も、裏返せばいい側面があるのだ。
そう。16時まで寝ていたということは、たくさん体を休めることができたということだ。せっかくの休みである。遊びに行くのももちろんいいが、これからの人生のため英気を養うのは重要なことだ。どうだろう、取り繕えているだろうか。
続いて、今日は夕食にタコスを食べた。ひき肉を市販のタコシーズニングと合わせて炒め、キャベツを千切りに、タマネギを粗めのみじん切りにし、それらをサルサソースと合わせて巻いて食べた。最高じゃないか。
今回さらに最高だったのがピーラーである。
なんと自宅で使っていたピーラー、キャベツの千切りに使えたのだ!最高じゃ〜ん。田中摩美々も言ってるわ。
今までめちゃくちゃ面倒だったキャベツの千切りがピーラーでできるとなれば、ますますタコスがマッハである。何ならケバブがアクセルレーションだ。玲音もびっくり。
さらに今日は、ずっと気になっていた作品を視聴した。みんな大好き『フェイクドキュメンタリーQ』のスタッフが手掛けるあの作品。そう、『イシナガキクエを探しています』だ。
https://youtu.be/PqcGgKwakz8?si=yrzv537gxgYbHUyf
和ホラーは『匂わせ』のホラーだと思っている。
どこかでとんでもない事が起きている気がする。でも我々に伝わってくるのは痕跡と気配だけで、怪異が姿を見せるのは取り返しのつかなくなった後……というのは個人的な嗜好ではあるのだが、このスタッフの作品はまさにそういう私の性癖を貫いてくる。美しい!絶頂しちまうよ!今回……『イシナガキクエを探しています』もまさにそんな作品だった。
何か分かりそうであと少し届かない感じ。これが素敵だ。片思いと同じですね。和ホラーは片思いと同じ。これテストに出ます。
3つありましたね。
どうだ3つあったろう。ハッピーの成金。あの成金おじさんは世界恐慌で瞬く間に没落し、あばら家で孤独死したそうだ。
明日も頑張るぞ!